ランニングで呼吸が苦しいときにやるべきたった一つのこと

ランニングで呼吸が苦しくなったとき、呼吸の回数を増やしたり、大きく呼吸をして対応します。しかし、それでも改善しないという方は正しい呼吸ができていない可能性があります。

 

では、改善しない人ができていないことは何だと思いますか?

  

それは、息を吐くということです。

呼吸」の「」には息を吐く、「」には息を吸うという意味があります。酸素が不足しているからどうしても吸い込むことを意識してしまいがちですが、息を吐くから息が吸えるのです。「呼吸」という字の順番も「吐いてから吸う」なので、まずは息を吐くことを行うようにしましょう。

 

息を吸うだけでは呼吸の苦しさが改善しないワケ

ランニングで呼吸が苦しくなる原因は酸素が不足しているからなので、それならば息を吸って酸素が取り入れられれば改善するのではと思われると思います。しかし、息を吸うだけでは苦しさが改善しないのは、血液中の二酸化炭素濃度が高いためです。

 

肺は、酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を体外に排出する機能があります。これをガス交換と言いますが、この二つの要素はセットになっています。どちらかが不足してもダメです。

 

例えば、掃除機ですが、使えば使う程ゴミが溜まっていきます。ゴミが溜まりすぎると吸引力が落ちてゴミを吸えなくなります。吸引力を戻すためには定期的に溜まったゴミを捨てる必要があります。

 

人間のカラダでいうと、ゴミの位置づけである二酸化炭素の血中濃度が高まると、大動脈にあるセンサーが働き、二酸化炭素を排出させるために呼吸中枢を刺激します。そのため、息苦しさを感じ、呼吸をしたくなるワケです。

 

しかし、酸素が不足しているから吸わなければという意識が働いてしまうとどうでしょう?カラダは二酸化炭素を排出したいのに排出することができないのです。そうするといつまで経っても息苦しさがなくなりません。

 

血液中の二酸化炭素濃度が減ることで、大動脈にあるセンサーの働きが弱まり呼吸中枢への刺激も減ります。結果として、息苦しさが改善していくというワケです。

 

息を吐ききるために必要なトレーニング法

息を吐くことで呼吸の苦しさを改善することはできますが、息を吐ききることができないという方は呼吸に必要な呼吸筋を鍛える必要があります。空気を吸い込む肺ですが、肺自体には膨らませたり縮ませたりという機能はなく、呼吸筋である横隔膜や肋骨の間の肋間筋などの筋肉の力を使う必要があります。

 

この呼吸筋を鍛えるための呼吸法として「胸式呼吸」と「腹式呼吸」があります。

 

胸式呼吸は、息を吸ったときにお腹が凹み、胸を膨らませる呼吸法です。横隔膜が持ち上がり、肋間筋が開きます。

 

腹式呼吸は、息を吸ったときにお腹を膨らませてお腹に空気を入れるような呼吸法です。横隔膜が下がります。

 

この呼吸法を毎日両方でもいいですし、胸式呼吸と腹式呼吸を1日置きでも構いませんので息を吐ききった状態から、ゆっくり吸って、少しとめて、ゆっくり吐く呼吸を5回実施してみてください。秒数はご自身の気持ちの良い秒数で構いません。横隔膜と肋間筋が鍛えられ、肺を縮める力が強くなり、息を吐ききることができるようになります。

 

このトレーニングは、鼻呼吸でも口呼吸でもやりやすいほうで大丈夫です。ちなみに、鼻呼吸は副交感神経が優位になりリラックス効果が得られ、口呼吸は交感神経が優位になり活動が活発になります。

 

どちらの方法でもできるという方は、朝起きたら口呼吸での胸式呼吸、夜寝る前に鼻呼吸での腹式呼吸がオススメです。

 

もう少し詳しく説明しているコラム記事はこちら

1日たった3分で体調を整える呼吸のしかた 

 

 

最後に

内臓の働き、代謝、体温調節などの働きは自律神経によりコントロールされています。みなさんの意識とは関係なく24時間働き続けており、意識して動かすことができません。呼吸も無意識で、かつ24時間行っているのでこれらと似ているわけですが、意識をして行うことができます。

 

内臓の調子が悪い、代謝が悪い、体温が低いと言っても意識するだけではどうすることもできませんが、呼吸は意識することで改善することができます。それであれば、やらない理由は無いですよね。

 

まずは、日常生活で呼吸に意識を向けてみましょう。常にではなく、そういう時間を持つということで大丈夫です。日常生活での呼吸の質が変わってくれば、ランニング時の呼吸の質も変わってきます。そのうえで、呼吸が苦しいという場面では、息を吐ききることを意識して行い改善を図ってみてください。

 

その他にも、ランニング中の呼吸の仕方などの記事を掲載しております。こちらより参照してください。

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古畑 健太