乳酸を味方にしてランニングの距離を伸ばすたった一つのこと

乳酸は疲労物質だという情報が出回っていた時期があります。乳酸自体は疲労物質ではありませんが、味方にしなければ筋肉の動きが抑制されてしまいパフォーマンスが落ちてしまいます。では、ランニングで乳酸を味方にする為にはどのくらいのペースを目安にして走ればよいでしょうか?

 

それは、「話しができるくらいのペース」です。

 

なぜなら、ゼイゼイハーハーと息が上がるペースで走ると「LT値(乳酸性作業閾値)」を一気に超え、大量の乳酸が発生する為です。乳酸は糖質がエネルギーを生み出す過程で生産され、エネルギーとして再利用されます。その反面、体を酸性に傾かせ、筋肉の動きを抑制してしまいます。LT値を超えないペースで走る事で、程よく乳酸が出る為、筋肉の動きを抑制せず、エネルギーとしての役割を果たしてくれるのです。

LT値を超えないペースについて

実際に血中乳酸濃度を測定することができればよいのですが難しいので、心拍数を使った計算式で求めることができます。

◆(最大心拍数-年齢-安静時心拍数)×0.75+安静時の心拍数

 

ご自身の心拍数がわからないという方は、おおよその目安として150としてください。心拍数が計れる時計をお持ちの方は、そのペースで走ってみると意外と遅く、話しができるくらいのペースではないかと思います。

しかし、このペースで走り続けることが、乳酸に耐える体に変える為に効果的なペースなのです。心拍数は変わらないのに、速く・長く走れるようになります。そして、体への負荷が少ないので長く続けることができるのです。

ゼイゼイハーハーと頑張って走っていませんか?

スピードをつける為には必要な練習ですが、目的が異なります。ランニングの距離を伸ばしたければ、話しができるくらいのペースで走る練習も取り入れてみてはいかがでしょうか?

リーダーとして、チームを引っ張っていくうえでも、話しができるくらいのペースで進めることが、重要ではないでしょうか?仕事が忙しいとなかなかできないかもしれません。しかし、コミュニケーションができることでチーム力が上がり、あなたの負荷は変わらないのに、責任ある仕事もチームとしてこなせるようになります。

がむしゃらに頑張っても続きません。仕事においても、長く続けられるペースで続けていくことが、自信につながるのではないかと思います。